
カジノスロットに挑戦!
カジノといえば、ラスベガスやマカオ、モナコなどの「カジノリゾート」が浮かぶ方が多いかと思います。
しかし、欧米での「カジノ」は日本でいうパチンコや居酒屋のような感覚で、ふらっと立ち寄ることができる生活の一部となっているカジノ施設も多くあります。今回は、ふらっと立ち寄ってみた地元のカジノの体験談をお話します。
私は生まれてから高校卒業までは日本の田舎で育ちましたが、カナダのブリティッシュコロンビア州田舎にある大学へと進学しました。そこで4年間ほど大学生活を送りました。
大学生活の話はさておき、とにかく田舎です。なにもすることがありません。週末は勉学に励むかお酒を飲むかの2択、もしくは飲み会からの勉学か。こんな生活のなか、宅飲みやバーに行くのも飽きてきた頃、「カジノに行ってみよう」となりました。
人口1万人未満の小さな町に住んでいましたが、クラブが3軒、カジノが1軒ある町でした。
私の住んでいた町では、クラブやバー(日本でいう居酒屋)は学生が中心の若手が集まりますが、カジノは定年退職後のご高齢の方がお酒を飲みながら遊ぶ場所、という雰囲気でした。カナダ全土では、アメリカのような「カジノリゾート」も存在しないため、カジノは比較的「大人」の行く場所なのでしょう。お酒を飲みながら、ディーラーや他のカジノ客との会話を楽しんだり、儲かったお金でバーで飲んだりする60代以上の方が7割、中国系のお金持ち学生が3割といった割合でした。
アメリカのカジノリゾートは、テーブルでタバコを吸うこともできるので、副流煙が蔓延していましたが、カナダのブリティッシュコロンビア州は法律上屋内での喫煙は禁止されているため、健康被害を心配することなく、ただお酒をのんびり飲みに行くこともできます。さらに、ギャンブル中毒防止のため、カジノ施設内はもちろん、数メートル先までATMの設置もブリティッジュコロンビア州法にて禁止されています。事前に上限金額を決めて、その分だけ現金を握りしめていざカジノへと向かいます。
中国系の金持ち友人と一緒にカジノへきた私は、友人がテーブルでサクっと1000ドル(当時のレートで8万円程度)をカジノチップに変えて、ブラックジャックで25ドルずつかけているのをみて、感覚が少し麻痺します。が、「今日は50ドルまでしか遊ばない」と決めていたので、50ドルしか持っていません。25ドルも賭けたら最悪のケースだと、2回遊んだら今日は無一文になります。(前述しましたが、ATMが近くにないのはいいことですね。)

写真はパイザカジノのブラックジャックLIVE
金持ち友人はバンバンとでかい金額をかけながら、初心者の私にブラックジャックのルールの説明をしながらサクサクとゲームを進めていき、あっという間に1500ドルまでにしました。そこで友人はこんなもんかな、と切り上げます。
さすが、遊び慣れているのか・・・辞めどきもわかっているなあという感じでした。
25セントから遊べるマシンで遊ぶ
さて、ルールや雰囲気もわかってきたところで、私もカジノゲームをしてみたい! けどそんなにお金はない!!!
と思っていたところ、友人に勧められたのは「マシン系のもの」でした。
日本でいう、パチンコやスロットというよりも、ゲームセンターで立ち並んでいるメダルや100円玉で遊ぶことのできるスロットや、麻雀などのオンライン対戦系のゲームのように見えました。
「これなら、ポチポチするだけだしハードルが低いな」と思いまずはスロットに手を伸ばしてみました。操作は簡単。ボタンを3個押すだけ。何も考えず、ボタンをポチポチするそのゲームは、いささか私には退屈でした。

写真はNetBetからBOOK OF DEAD
ですが、ビギナーズラックというものでしょうか。15分ほど遊んで、5ドル程度儲かりました。ただ、かけている金額が小額な上、ポチポチするだけの"作業"に面白みを感じることができなかったので、他のマシンの様子を見に行ってみると、別の友人がマシンでブラックジャックをしていました。

写真はNetBetブラックジャックLIVE
「なんだ、ブラックジャックも25セントから遊べるんじゃん!」とちょっとウキウキしながら私は友人のプレイしている様子を覗きました。
マシンのブラックジャックも、スロットと同じく画面をポチポチするだけに変わりないです。日本のゲームセンターのオンライン対戦とは異なり、ディーラーも他のプレーヤーも全員機械のようでした。
やはり、金持ち友人がテーブルで実際の人と対戦していた様子を目の当たりにした後だと、迫力は欠けます。しかし、自分で少し考えてどうするのかを決められるあたりが、"完全な運任せ"とは異なります。
小額(25セント)とはいえ、日本のゲームセンターとは少し違う「カジノ」であることに変わりはありません。少し様子を覗き見して操作方法がわかったところで、私も隣の台に座ってブラックジャックで遊んでみました。
お金が少しずつ増えたり減ったりを繰り返し、たまーに出る”ブラックジャック”に心が踊ります。
良くも悪くも、勝ったり負けたりを繰り返すので、元金が少なくても長い時間遊ぶことができました。結局、この日は50ドルを握りしめてカジノへ来ましたが、3時間ほどの滞在で実際に使ったのは20ドル程度でさらに5ドルプラスになりました。
カジノで儲かったお金でステーキを食す
お酒を飲む人は、このお金でカジノに併設されているバーでお酒を飲むのかもしれません。しかし、お酒を飲めない私は、「よし!帰りにドーナッツとコーヒーを買おう」と、3時間のカジノで儲けた5ドルを誇らしげに感じながら、帰路につこうとしました。
すると、ブラックジャックで500ドル儲けた金持ち友人が、「今日はめっちゃ儲かったから美味いもん食いに行こう」と言い出しました。
結局、その日は、ちょっとリッチなステーキを彼の奢りでみんなで食べることになり、私の5ドルの儲けはコーヒーにもドーナッツにも変わることなく、お財布の中に収まり忘れ去られて行きました。
しかし、たったの500ドルの儲けで、ステーキを奢ってくれた金持ち友人。間違いなくカジノでの儲け金以上の出費になっています。なんだかんだ、「カジノで儲かった!」というのは、みんなで遊んだりご飯を食べたりする為のものなんだなぁ、と思いました。